悪戦苦闘!!!
↑上からの続きです。
3日前に見た義母は、自分でベットから降りて更に廊下に出てきて
いつまでも私を見送ってくれたのに、
「今すぐ家に帰ろうね!」と言ってベットに座らせて
あれこれ持ち物を支度してたらずっと座ってる姿勢ができなくて
大事な手提げ袋を抱えながらゆっくり仰向けになっていくのです。
何度が元に戻しながら一時帰宅の手続きを済ませ
車椅子を押してエレベーターに乗ると正面が鏡でした。
1階に着いてバックさせて出ようとすると義母は
「なんでココのドアから出ないの?」
と正面の鏡を指差して言いました(^.^;
「それは鏡でしょ(笑)」
と、この辺までは私も笑って余裕があったのですが。。。
1階玄関で、呼んだタクシーが来たとたん事の難しさを感じ始めました。
雨が降ってました。足下滑るし、荷物もあるし....
なるべく車椅子でタクシーに近寄ろうとそばに行くと
地面が平でなく行きたくないとこに流れて行きます。
必死でコントロールしてると運ちゃんが何か言ってます。
私はタクシーのドアに近づきすぎて自動ドアが開かないらしい(^.^;
車椅子って病院内はするする使いやすいけど普通の外に出ると
地面は平でなく急に重くなってコントロールも難しい。。。
しかも義母は3日前と全然違っていてなんだかヘナヘナなので
乗り込ますのにひと苦労。
ベットでもちゃんと座ってられなかったのにタクシーの中では
どうなんだろ。
隣に座りたいけど荷物と義母だけでなぜか後部座席がいっぱい!
運ちゃんにあなたは前に乗りなさい、と言われ義母が心配だけど
私は前に乗りました。
するとタクシーの運ちゃんは
「ゴメンね、私は手伝うことができないんですよ」としきりに謝ります。
介護資格を持ってない人が手伝ってもしものことがあったら
訴えられるので手伝いたくても手をだせない、ということらしい。
ふ〜ん....なんだか“日本”ぢゃないみたい。。。
別に腹は立たなかったけどちょっと寂しい気持ちでした。
そして運ちゃんが言ったこの言葉でドキリ......!
「で、どこへ行けばいいの?」
私は義母の住所は冒頭の地名だけで詳しい番地は知らないのです。
義母はいつもなんて言ってるのか....
ここはやっぱり義母に言ってもらうしかないのですが、
今はしゃべる言葉の半分は聞き取り不能な状態なので果たしてここで
ちゃんと通じる事が言えるんだろか.....
祈るような気持ちで...でもものすごくさりげなく
「おばぁちゃん、いつもタクシーの運転手さんになんて言ってるの?」
(会話の中では義母のことをいつも呼んでる通り“おばぁちゃん”と表記していきます)
義母はなんどか吃ったものの、ちゃんと住所と番地と
いつも降りてる場所の目印を言えました!(ぅわぁ〜よかったぁ〜)
その後運ちゃんとは、要約するとこんなこと
→義母がなんでもなかったのに急にボケ老人みたいになってきたから
慌てて自宅に連れて帰って正気に戻すとこ、
私はヨメだけど今これをすることができるのは自分しか居ないということ、
介護経験はまったくないのでなんだかさっぱりわからないこと、等
話してるうちに義母宅に到着。
タクシーから玄関まで4メートルぐらい歩く状況なのですが
やっぱり足がヘナヘナですごい大変、、、、、
タクシーから降ろすのと1メートル歩くので予想を遥か越えた時間がかかり
タクシーの中に荷物がまだあるので途中大声で
「スミマセーン!思ったより時間がかかるみたいですー!」
と叫ぶと運ちゃんも車の中から
「いいよー!ゆっくりゆっくりね!」
と叫び返してきたw
半分ぐらいの所にやっときたけど地面の段差であれこれ必死になってたら
義母がフィに力を抜いて
「やっぱり私は病院に居なきゃイケナイ身体だったんだ」と
ヨヨヨ、、、と泣き出した。
帰りたかった自分の家を目の前にしてなかなか到達しないから
情けなくなったらしい。
自分の身体がおかしくなってることを思い知って
激しくショックを受けてるんだね。
気持ち、よくわかるけどタクシーをずっと待たせたままだし
雨降ってるし、早く家の中に入れたいから
「大丈夫大丈夫」「着いたよ着いたよ!」
妙に明るい声を出しながら一気に力を出して義母を運んだ私。
とりあえず義母を倒れないように玄関先に座らせて、
慌ててタクシーに戻ってぜいはーぜいはーしながら(^.^;
荷物を運び出して時間がかかったことを謝ると
運ちゃんは「がんばれよ......がんばれよ!」と何度も私に言って
走り去って行きました。
あぁ...自分しか居ないんだなぁ....と私は私で思い知りながら
義母の居る玄関先に戻ると、うずくまったままタクシーの居た方を
振り向いて「あれ?タクシーに乗ってたもう一人の人は?」と言う。
真っ暗な玄関先でそーゆーこと言われるとちょっとドキっ!とするけど
「あれは運ちゃんだよぉ〜」
「あ〜そうかい」
「あっはっは。」
今思うと、この辺まではまだ笑いがあって余裕もあったかも。
本当の文字通り悪戦苦闘はこの後なのでした。
つづく。↓
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
大変な事になってきましたね。
高齢者にとって毎日の運動とか脳を使うってのはすごく大事な事のようです。
実は家族Aの父親(義理の父)が認知症なんです。
じんわりおかしくなって来た時にもっと脳を使うようにしてれば進行が遅かったかも。
介護は主に義母がやっていますが義母も心臓で入院した事があり大変そうです。
あとは週に数回来るペルパーさんと近所の方が手伝ってくれています。
そうなんです、近くに子供(4人もいるのに)がいないんですねぇ。
うちが一番近くなんですが電車でも車でも5時間くらいはかかります。
(あっ、私も次男の嫁です)
かと言って実家の方に住む気もない(家族Aは帰りたいかも???)のです。
もしあっちに住んでうちら夫婦が要介護になった時に大変なのは私の子供らだから。
「定年後は田舎で自給自足」なんてテレビで見ますが健康なうちだけですよね。
旦那の実家の町には病院はあっても介護施設が少ないんですよ。
でも高齢者は多いから順番待ちです。
おまけに私の父は去年脳出血で倒れ入院しました。
最近の救急指定病院は長く入院出来ないんですよね。
父の場合も数週間で「他に移ってくれ」と言われリハビリ専門の病院に転院しました。
結局3ヶ月位で家に帰れて炊事洗濯はやっています。
(母は4年前に他界してるので)
実家には兄がいる(結婚してないんだなぁ、これが(--;)ので2人暮らししてます。
なのでこっちはまだ安心かな。
でも親はいつまでも若くないって事をひしひしと感じております。
長くなってすみませ〜ん。
投稿: kinta | 2007年4月12日 (木) 08:16
大変な事になっていたんですねぇ。
いろいろ慣れぬ事が目白押しなのでどうか兎夢さんもお体に気を付けてくださいませ。
実は私は一人っ子で婿を取った跡取りという立場です(汗)
3年前、祖母(当時93歳)が胃ガンで入院しまして…
手術後にモルヒネの副作用?でちょっぴりおかしくなっちゃった事があります。
退院後やっぱりしばらく「ヘルパーさんがお財布持って帰った」とか言ってたりしましたが、
自宅療養するうちに数ヶ月で元通りになりましたよ。
(時間とか日時の認識がちょっぴりアヤしいけど;)
今まで元気だったのに…って辛くなることもあるでしょうが、誰かが傍にいて声をかけるだけでもとても効果があるそうです。
ちょっとした日常の作業(出来る範囲)も効果は大きいそうですよ。
何度かピンチヒッターで夫婦して祖母宅に泊り込みましたが、アドバイスを求めた所
母いわく「ムリにさせよう(しょう)としないのがポイント」との事。
お互い余計にに疲れてしまうからだそうです。
…母ってすごいと思った瞬間でした。
時はさかしまに返らないけれど、人生はいくらでも工夫できるそうです。
もし時々辛くなったらメールしてくださいね。
お話伺うくらいしか出来ませんが…
(私も長くなってしまってすみません^^;)
投稿: 更紗 | 2007年4月12日 (木) 11:54
>kintaさん
いろいろ書いてくれてありがとうございます。
なんか励みになりますわぁ。。。
>かと言って実家の方に住む気もない(家族Aは帰りたいかも???)のです。
これで夫の実家に移り住まなかった妻(友人)が夫から離婚を言い出され....
って出来事が最近ありました。
なんかいろいろ難しい問題ですよねー!
私としては「出来る事」に的を絞って一生懸命対処していくつもりです。
が、思ったより疲れますねぇ(^.^;;;;;;
そうそう“わざわざ”次男を結婚相手に選んだのに(^.^;
長男が離婚しちゃったり亡くなっちゃったり、、、って
予想外のことも起こりますしね。
身内で結婚してない長男っていうのも...私の弟1号ですわ、、、
今回、今まで知らなかったことがちょっとだけわかったんですが
認知症は治らないけど脳梗塞とかで出た麻痺は
リハビリで治るんですね!
で、心臓病から→死、ではなく脳梗塞を起こすこともあるんですね。
んで、身体がうまく動かせない人は岩のように重いです(-_-;)
>更紗さん
更紗さんもいろいろ書いてくださってありがとうございます。
93歳でも元に戻れるんですね!
義母もたくさん会話することによってどんどん良くなっていく様子が
見られました!(毎日2時間おしゃべりしましたよ(^.^;)
そうそう、「お金盗まれた」とか「殺される」発言出ましたよ。
よく聞く話しなので、思わず『ををっ!』とか思いましたがw
それも一時的で今は普通になりました。
そうですよねー。
「工夫」ですよね!
逆に言うと工夫なくしては乗り越えられませんわぁ!
長く書いてくださってありがとですm(..)m
すっごい励みになりました。
投稿: 兎夢 | 2007年4月16日 (月) 19:13